FOWA:Digg,Pownceから学ぶコミュニティとのつきあい方
今回のカンファレンスはDigg関係のイベントがたくさんありました。
1日目
- 14:05~14:35 Digg, Pownceのデザインを担当しているDaniel Burkaによる"Design for web apps vs the web"
- 17:55~18:25 Digg,Revision3, Pownceの創業者Kevin Roseによる"Lessons Learned From Launching a Web App"
- 19:30~20:30 Diggnation
2日目
- 10:15~10:55 Pownce創業者兼開発者Leah Culverによる"Web App Do's & Don'ts" スライドはここに公開されています。
2〜3ヶ月前にDigg立ち上げたばかりということもあり、Digg, Pownceの関係者がほぼ総出で開発話を各自の視点から語っている話はとても参考になりました。3人の話をいろいろとりまぜながらどうやってDiggやPownceがコミュニティからのフィードバックをサイト運営、拡張に生かしているかリポートしていきます。
まずトップバッターはMozilla, Digg, PownceのサイトをデザインしたDaniel Burka。タイトルが"Design for web apps vs the web"とよくわからない上、ちがうブースでも面白そうなトピックのセッションがあったため、直前までは出席しようかどうかまよっていました。そこであろうことかスピーカーのDaniel自身に「これってタイトルから話の内容がよく推測できないのですが、面白そうですか?」とかなり間抜けな質問をしてしまいました。
しかしながらDanielは嫌な顔一つせず「今回のトピックはデザインよりもユーザーのフィードバックをいかに吸い上げていくかについて話そうと思っているんだ」と説明してくれました。
そこでDanielの話を聞いたら非常にためになることがたくさんあったので、箇条書きに並べていきたいと思います。
- Pownceはまだ出来て3ヶ月、ユーザー数も10万そこそこ。コミュニティも若く、変化にも肯定的。
- Diggはすでに3年が経過し、ユーザー数は200万ちかく。もうすでにユーザーは自分たちのやり方を確立している。そしてパフォーマンス問題には結構過敏に反応。
- Diggのコメントシステムをリニューアルした時には以下のような反応が
1.肯定的(これをもらうのは開発者だれしもうれしいもの)
2.バグリポート(なるべく早めに直そう)
3.否定的 (いろんなタイプの批判があるよね)
4.専門的なフィードバック(中にはユーザビリティのブロからのコメントも)
5.声なきフィードバック(ユーザー行動の変化など。目にはみえないけれど実は一番重要)
- 3の否定的なフィードバックの多くは変化に対する抵抗からくるものもあるから、すぐに反応するのではなく少し間を置いてみよう。もし2〜3週間たっても同じ否定的なフィードバックが続くようであれば慎重に対応すべし。
- 4と5に関して、専門家の意見はありがたいけれど、必ずしも平均的ユーザーの声を代弁しているわけではないことに注意。見えない声を吸い取れるようサイトのログなどをよくチェックするように。
DiggのKevin Roseはまちがいすることはいつだってあるけど、そのときには素直に認めるのが重要と語っていました。
Pownceの創業者兼開発者であるLeah Culverも以下のようにコミュニティとフィードバックの大切さを語っていました。
最後のスライドに(from Satisfaction)とありますが、これはsatisfactionというフィードバックコミュニティサイトのことです。Pownceも自分たちのフィードバックシステムに採用しているのですが、これは企業と直接関係ない1ユーザーも勝手にたちあげることができます。ちょっとdigg見たいなシステムで、各ユーザーからの要望に対するコメントの数や、その要望に興味あるユーザーの数が順位としてでてくるものでかなりのすぐれものです。
彼らの話を聞いていると、最近のMixiやGreeのサイト変更に伴うユーザーからの不満が続出しているようですが、少し時間をおいて様子見してみる必要がありそうですね。