Drawing Skills Works Shop at Central Saint Martins (week 5)
母の作品
この日記でDrawing Courseについて描き始めてからの一番の読者は母だと思うのですが、母曰く「中心線が定まっていないので形がいびつに見える」。
でもただ言うだけだと説得性がないので自分が描いてみたという一品がこれです。
影の具合やハッチングは私のものよりできが良いような。人形がものすごくまるまるに見えます。槍の部分がすごくまっすぐだったのでどうしてそんなにきれいにできるのか聞いたところ定規を使ったとのこと。う〜ん、さすがにそれだとまっすぐになりますよね。
宿題
さて今回の宿題は同じオブジェを鉛筆とチャーコールで2度描いてみました。
鉛筆の方は結構うまくいったのですが、チャコール版の方はひどく歪んでしまいました。 原因を考えてみたところ、鉛筆で書くときはずっと座っていたので常にアングルが一定だったのですが、チャーコールで描くときはA1の巨大な用紙で描くべく、たったり座ったりしていると、近くに置いてあるオブジェのアングルがしょっちゅう変わってしまったからじゃないかと思います。それならもっと遠くにおけば良かったのですが、自分の眼鏡を描いてしまったため遠くに置くと見えないという状態になっていました。
先生の論評ですが、時計の腕に巻く部分の光沢は良いのだけれど、眼鏡が黒一色でべったりした感じで良くないとのことです。
演習
さて今日はいよいよLife Drawing。日本語だと「生体模写」とかいうんでしょうか? 先週になってそれがヌードを描くことと知ってびびっていました。
2時間もおじさんの裸をみつづけるなんて。
でも実際には忙しくてどきまぎしている時間もありませんでした。
まずは「じゃあワームアップも兼ねて2分ごとに3つのポーズを一枚の紙に書いて」
そして、「2分で1ポーズをキャンバス全体に描いて」
そして、「モデルさんが椅子の周りを2分ごとに違うポーズを8つするからそれを描いて。椅子を距離感をはかる目安にするように」
次「5分で一枚描いて」
まるで陸上のスプリントをしているかのような気分です。
モデルさんがポーズを変えるたびにみんな慌ただしく用紙を張り替えていました。
最後に1時間かけてモデルさんが寝ているところをじっくりスケッチ。
それまでは慌ただしく描いていたのでたくさんの線で大雑把に描いていたときはそれなりにかっこよく書けていたようなきがします。
しかしながら迷い線などを消していくうちに手足の位置のバランスが微妙にあっていないところがあらわになり、とくに足や手の位置は何度も先生に「位置がおかしい」と書き直させられました。突き詰めていくとLife Drawiningも普通のオブジェを描くのと基本は同じで、丁寧に鉛筆を使って体の全体像の比率や角度などをはかりながら微調整していくのが重要なようです。「ものを描くんじゃなくて形を描くように」と毎回繰り返していることを今回も先生は繰り返していました。特に顔の表情でも描こうものなら「これはポートレートの時間じゃないからかいちゃだめ」と他の生徒さんに指摘している声が何度も聞こえました。
そして出来上がったのがこれです。
ちょっと背中がせむし男のようになってしまいましたが、それ以外はだいたいよくできたのではないでしょうか。というより今回はみんな上手に描けていた気がします。 最初は筋肉や足の裏に斜線を引いてたりもしてたんですが「そんなものは意味がないよ」と全部消さされたので、輪郭だけが協調されています。
そうそう、今回は枠線を一定の濃さで描いていましたがもっと「近くは濃く、遠くは薄く」陰影をつけるようにという指摘もいただきました。
それにしてもモデルさんって大変ですね。ほんとうにポーズとっている時にぴくりともしませんでした。おしりがかゆくなって掻いたりすることも一度もしなかったのはさすがにプロだと思いました。おじさんなのでお腹とかは出ていますが、胸元や腕もがっしりしているので、ポーズをとっているときは結構さまになっていて、描きがいがありました。
いや〜、1時間以上他人のお尻や金○を見続けるというのは今までにない経験でした。