Benkyo Diary (8週目)


  • 売り込みが先か、開発が先か
  • 最初の成果は?
  • また振り出し?

売り込みが先か、開発が先か

月曜日には毎週起業家を招いてのトークなのですが、今週は昨年BGVのプログラムを卒業した人がきて話してくれました。
その人の会社は極めて優等生で設立1年もたたずすでに結構な収入があるそうです。

どうやってそれが実現できたのかを聞いたところ、BGVのプログラムが始まった瞬間からひたすら営業トークをするために人に会いまくっていたとのこと。
売るものがない段階でどうやって営業トークをしたのか気になったのですが、カスタムで構築したり、既存のオープンソースプロダクトを使って構築したりしていたそうです。「それってプロダクト会社っていうよりもコンサル会社なのでは」という疑問はありますが、会社創立してから、外部からの出資にたよらず自立する手段としてはすばらしい方法だと思います。

ここにきてBenkyo Playerはどんどんクールなプロダクトになっていっているのですが、本当に開発はこれぐらいにして、お金を払ってくれるクライアント開拓に励まないといけないと思いつつコーディングにいそしんでいる自分がいます。自分の頭の中では「このプロダクトを自社の教育コンテンツ用に使いたい会社」、あるいは「このツールを企業研修のツールとして使ってくれる会社」が潜在顧客としてあがります。しかしながら、彼らにアプローチする前に「Benkyo Playerは生徒の間でこんなに使われています」というのをアピールしなければいけないので、まずサイトの使い勝手をあげないといけないというジレンマに陥ってしまっている気がします。

ということでまず「学生の間で使ってもらえるように心がけよう」と思って現在はバークレイ大学の講義をBenkyo Playerに取り込み、字幕検索サービスをコースの掲示板上でアピールしている最中です。

最初の成果は?

で一週間ほど実際にコースを受講しながらピーアルしてみました。Google Analyticsなどを見ていると一日の訪問者数は前週と比べて20人ぐらいは増えているようです。まあそんなに爆発的に利用者が増えるもんではないようですね。一点うれしかったのが、先週に紹介したTA(Teaching Assistant, 助手)の人が自らBenkyo Playerのリンク先を生徒さんに教えているフォーラムのポストがあったことです。

あと先週行なったユーザーインタビューを今週も引き続き行なっていました。前の週の2人に比べてより使ってもらえるっぽい感触がしました。
なんでもその方は一つのビデオを2倍速で2度あるいは3度に渡って聞いているそうです。そういう人にとっては1度目に分からなかった箇所をブックマークしておいて、2度目は分からないところのみを拾い読みするような使い方がBenkyo Playerでも可能だと思います。 あとその方ははバグの報告もしてくれました。これまでは利用者がほぼ自分しかいなかったのでバグの発見はすぐ自分がしていましたが他の方から指摘されるのは感謝感激です。

また振り出し?

いろいろと不安と自信の浮き沈みが激しい一週間だったのですが極めつけは金曜日に行なわれたオフィスアワー。前の日の夜から体調を崩してちょっとふらふらだったのですが、ミーティング中にメンターから「方向転換したら?」といきなりの一言。 まったく一から違うものを作れというのではないですが、今のサービスは難しすぎるし、Benkyo Playerが字幕を取り込んだコースじゃないと受講できないから不便。それよりも「ビデオの一部分だけをブックマーク化」機能だけで勝負したらとのこと。 まあそれは私がこれまで1年ほど試行錯誤したインタラクティブビデオの根幹なので確かにそこに集中するのは面白いかもしれません。しかしながら私がBenkyo Playerの際に常に突きつけられている問題を全く解決していません(というかよりひどいようにみえる)

  • それって既存のキュレーションサービス(Naverまとめなど)の一機能で十分では?
  • どうやって誰からお金をとるか

そもそもビデオの「一部分だけをブックマーク化」だけだとあまり教育とも関係なくなってきている気がします。これを気に最近作ったStepUpも見せてみたのですが、これも「複雑すぎ」の一言でばっさり。そこでとりあえず彼の指示にしたがってあたらしいコンセプトを1時間ぐらいでスライドにしたため、他のチームの人たちの前でプレゼンしたところ「シンプルで良い」「ようやくコンセプトが理解できた」と以外に好評な結果が帰ってきました。

う〜んどうしよう。 週末の3連休を利用していろいろ考えようと思ったのですが大風邪を引いてずっとベッドでうなされていました(もうおおかた直りましたが)。