スコットランドで開発合宿中 (後編)

前回の更新から間が空きましたが、後編です。

4日目

朝8時: 起床&朝食
今日はAbdelがスモークサーモン&目玉焼をイングリッシュマフィンにのせた朝食を作ってくれました(写真とるの忘れました)。

朝10時: Coding

1.2.1に伴う新たな問題が発生。今度のはRailsのバグリストにものっていなかったのですが、どうしても何が問題かわからず、結局問題箇所だけをちがうロジック使って書き直しました。

午後12時: 昼食(昨日の残りのパスタ)

午後2時: Coding

午後5時: 散歩

http://farm1.static.flickr.com/135/372267481_b38b2b49f6.jpg

コテージの周りは携帯の電波が届かないので、電波が歩くところまで10分ぐらい散歩。道は真っ暗闇で街灯もない場所だったのでPaulのトーチをたよりにしながら歩きながらいろいろおしゃべりしていました。特に面白かったのはAbdelの奥さんが今度行うビジネスプラン。

彼女はインテリアデザイナーとして3〜4年働いていたのですが、ここ一年は大学院で勉強していました。その中で彼女が特に勉強していたのは、いかにしてデザイナーやアーティストがコラボレーションできる環境を作り上げるかについての方法論。彼女はそこでの勉強の成果をもとにビジネスを立ち上げるらしいのですが、その内容を聞いていると「そういうビジネスって開発者達もほしい」と思わせるものでした。もう少しで彼女のWeb Siteも立ち上がるらしいので、そのうちまた詳しく紹介します。

開発合宿にしてもそうなのでしょうが、今まで大企業のみで終了していた形が個人単位の活動(個人事業やフリーランスなど)に移行するにつれて、そういった形に適応するための方法をみんな模索しているようですね。特にテレワークなどの形態で仕事をしている人たちは、一日中家の中にこもりきって仕事をしていても煮詰まったりするので、他人とブレストするような場って結構需要多そうですが、現状ではそういった場所は非常に少ないと思います。

実は現在そういった場所をもっとも提供している場所ってスタバな気がします。私もよくAbdelとペアプログラミングにしようしていましたが、実は周りを見渡すとビジネスミーティングをしてるっぽい人ばかりな気がします。

ただスタバで2時間に一回コーヒー頼んでねばりながらずっといるのって結構大変です。カフェとサテライトオフィスの中間に値するような、常時インターネット接続で、一日中いてもいやがられないサロンみたいなとこいま探しています。ロンドンでそういった場所ご存知でしたらどなたか教えてください。

話が脱線したのでまた合宿リポートに戻ります。


午後6時: ブレスト

とりあえずRails がらみの問題は一段落ついたので、ひとたびプログラミングから離れて今後の設計の見直し。私たちの場合は各機能ごとにユーザーストーリーを作成しているのですが、現在25個あるうちの3番目を作成中(まだまだ完成まで道は長そうです)。その他のストーリーに関しての優先順位を二人で話し合いました。

でもつくづくコミュニケーションって難しいなって思います。二人が実装しようとしている機能はお互いなんとなくやりたいことはわかっているはずなのに、口で説明しようとするのとなんかうまく伝わらない。なんど違う言葉で言い返しても「そんなこといってないって」「なんでお前はことを複雑にしようとするんだ」となかなかお互い合意できず、そのうちどんどん険悪な状況になっていきます(その間もほかの参加者はだまって黙々とプログラミングしてました)。

最初は自分の語学力による説明不足かとも思ったのですが、Abdelも自分で説明しながらどんどん「あれ、でもそれっておかしいな?」と自問自答する場面が何度かあったので、私ばっかりの説明不足でもなかったようです。

最終的に図に書いたり、ノートに機能を書きだすことによって、お互いの考えの詳細をつめていくという作業が何度も続きました。

こうすることによっておたがい「なんとなくわかっているつもりでいた事柄」がどんどんシャープになっていく点では、けんか寸前まで話し合うことは得るものが多いなと思いました(ストレスもたまりますが)。


午後8時: 夕食 (HAGGIS)

スコットランド人のStuartが「今日はBurns's NightだからHaggisを食べよう」と言うことで、スコットランドの伝統料理であるHaggisを食べることに。
お湯で湯がいたHaggisをあけるときに、「MakotoがナイフでHaggisの皮を破いて」といいながらStuartがビデオカメラを持っているので「何だろう?」と思ってナイフをいれると、すごい音とともに中身が飛び出してきました。なんでもその音に驚く私のリアクションが撮りたかったようです。

http://farm1.static.flickr.com/148/372267546_63e479f3b5.jpg
http://farm1.static.flickr.com/180/372267625_0938ca0003.jpg
http://farm1.static.flickr.com/179/372267729_db489186bb.jpg

中に何が入っているかは食べおわるまで教えてもらえませんでしたが、前日のBlack Puddingの件もあったので、どうせ珍味系だろうというのは予想していました。

HAGGISの詳しい説明はこちら

お味のほうは? 最初の何口かは結構おいしくいただきましたが、たくさん食べると胃にもたれそうな感じです。Stuartはおかわりしてましたが、私は遠慮しときました。

午後10時: 成果発表?

みんなModelやControllerはできているのですが、Viewまで作り込んでいる人はいなかったので動いているものをみることはできませんでした(中には「テスト環境はばっちり出来上がってるけど肝心のコードはさっぱりという人もいました」)。そのかわりメンバーの何人かのコードを見せてもらいながらどうやって実装したかの質疑応答。特に前日スクリーンキャストを見て勉強していたStuartのコードはRESTの勉強になって良かったです。彼は今回のメンバーのなかで一番Rails初心者なはずなのですが、何もない状態から一番進展していたようです。

その後の雑談では「Railsって本当に高速開発できるの?」ということが話題にあがりました。皆さん初めてRailsを目にしたときには「Scaffoldをつかってウェッブアプリがさくっと出来上がる」と言うのに感動しましたが、いざ実際にアプリで色々しようとすると、いちいち学ばなければいけないことが多すぎる気がしませんか?その学ぶ速度も最初のうちは簡単だけれど、徐々に高度なトピックになるにつれ学ぶのが大変になってきて、初心者には手が出なくなるからあと3年後にはRails熱も冷めるんじゃない?とAbdelは語ってました。

じゃあその代わりの言語って何だろう?ということで、 SeasideHaskellの話もでてきました。ちなみにDabbledbというアプリはSeasideで作られたそうです。

どれも興味深い言語なので一度インストールしていじったことはありますが「簡単か?」といわれるとすごく微妙な気がしました。

午後11時半:就寝


http://farm1.static.flickr.com/169/372267418_e2e27d0289.jpg

5日目
朝7時: 起床、出発の準備

朝9時: Coding

昼12時: コテージを出発

午後3時: Edinburgh 到着。 Abdel の奥さんも交え三人で遅めのランチ

午後5時: Edinburgh

午後10時: London 着

午後11時: 帰宅

最終日は初日と同じくほぼ移動で一日が過ぎました。

次回は今回の合宿の感想を書きます。