Benkyo Diary (2週目)

さて、Bethanl Green Ventureでのスタートアッププログラム2週目です。

創業者の打ち明け話

月曜日のお昼はFounders Confidentialというタイトルで国内の著名な起業家を招いてのランチです。"Confidential(極秘)"という名前のタイトルどおり、かなりざっくばらんに内情を教えてくれるので詳しいことは書くことが出来ません。しかしながら今回のゲストは私がそもそもスタートアップに興味をもつきっかけになった会社だったので感慨ひとしおでした。

ユーザビリティ(使い勝手)テスト

火曜日は現在のサイトのユーザーインターフェース(UI)の見直しです。
まず最初にオフィスにいた人を捕まえてユーザビリティをテストしてみました。

テスト項目は以下になります。

  1. 5分間適当にページをブラウズして下さい。
  2. いくつかこのオンラインコースで扱っている内容に対するクイズを出すので、その解答を検索機能を使って探して下さい。
  3. ノートをとってみて下さい。

これまでユーザービリティは後回しにしていたし、自分で使っていて使い辛いところが目についてはいたのですが、私のサイトの初訪問者の振る舞いを横でじっと観察するのは非常に勉強になりました。


検索機能はそんなにひどくはなかったのですが、字幕の検索結果が下の方の目立たないところにあるのでほとんどクリックしてもらえないということが分かりました。


ノートをとる機能は私が全然予想していなかった使い方をしたあげく「この機能は壊れているっぽい」という評価をもらいました。通常「ノートをとる」という行為は大きなノートブックに記入するイメージがあるのでBenkyo Player のような「印をつける」というユーザーインターフェースがまったくあわないというのが分かったのは収穫です。

Impact Measurement

水曜日はImpact MeasurementというタイトルでBGVの投資先でもあるNominal Trustの方によるワークショップです。

Nominal Trustは.ukのドメイン名売買による収益を元に国内の社会にインパクトを与えるあろう会社に色々投資をするのですが、「社会インパクト」というのはなかなか投資の評価をするのが難しいエリアです。そこでの業務でも使う評価指標を自分たちの起業活動にあてはめてみるのが今回の主な演習課題でした。

先週のService Designは「自分たちのプロダクト/サービスがユーザーにどのように使われていくか」という視点で商品のライフサイクルを定義していきます。
復習するとこんな感じです。

Aware -> First Use -> Continue -> Leave

今回は「ユーザーの行動、または環境にどのような変化を期待するか」(Outcome)を先に定義し、それを満たすために自社が提供するサービス(Output)、そのサービスを供給するための活動(Activity)、そしてそのサービスを提供するための材料、あるいは環境(Input)を考えていきます。

Input <- Activity <- Output <- Outcome

我々のサービスは以下のような感じになりました。

新しいユーザーインターフェース

木曜日はIDEOというプロダクトデザイン会社(アップルの初代マウスとか、無印良品のCDプレーヤーとかで有名)のメンターの方とのオフィスアワー。

火曜日のユーザビリティテストの結果を元に考えたスケッチを前もって考えていました。
2つのバージョンがあります。

まずはシンプルバージョン

字幕の検索結果がたくさん表示できるように下側から左側に移し、その分ビデオ画面を大きくしてみました。

そしてフルバージョン


右側にはビデオの進行に応じてスクロールする字幕を、そしてビデオの下にノート用のスペースを配置してみました。


人の好みや授業の内容によって必要なビデオ画面のサイズが変わってくると思うので両者を切り替え可能にできれば良いのではないかと思っています。

以前の赤い印だと、マークしたタイミングと字幕のタイミングとがずれたりするので、字幕を1行ごとにブックマーク(あるいはハイライト)するように変更してみました。

このラフスケッチをIDEOのメンターの方に見てもらったところ「GmailでもFacebookでもページの左側はナビゲーションに使っているところが多いから、サーチの検索結果をナビゲーションのように使うのは良いアイデア。逆に右側は広告が多くて多くの人が無視するのであんまり必要度のないものを配置したほうが良い」とのフィードバックをもらいました。

基本のスケッチの反応はまずまずのようです。ただここからおもしろい意見をいただきました。

ハイライトしたりノートをとった結果って全員が見ることが出来るの?以前IDEOのオフィスでも社内勉強会の一環としてビデオをみてたんだけれど、社内グループだけで勉強の結果や進行状況を共有できたらよいんじゃない?


最初にこれをいわれた時には「現在は自分しか使っていないからグループ機能は必要ないと思います」と返答しておいたのですが、よくよく考えたらグループ機能それこそがビジネスモデルになりそうな気がしてきました。というのも私は以前社内勉強会を開いていたし、今も他のチームの人たちと勉強会を開催しているのですが、たいがい徐々に人が減っていき、私のような勉強会の主催者はなんとかしてみんなに持続してもらおうとやっきになります。そういう人たちに役立つ機能を提供すれば、その会社の研修教育費で購入してもらえそうな気がしてきました。


Business Model Canvasの更新

以下が最新のキャンバスです。Value PropositionとCustomer Segmentの部分にポストイットが何枚も重ねて貼ってあるところに変化の大きさが見て取れるでしょうか?

この二つの部分の境界線のことはProduct Market Fitと呼ばれ、いかにCustomer Segmentを満たすValue Propositionを提供できているかを実証し続けるのがスタートアップの最大の目的だそうです。

これは現在社内勉強会で聴講しているHow To Build Startupのオンラインコースに出てくるトピックです。このコースの先生であるSteve Blankは「Get Out Of The Building」(建物の外にでなさい)といつもいっているのですがそれにしたがって今週の夕方は毎日のようにオンラインコースの勉強会や教育関係のミートアップに参加してきました。そういうところにでていると「ビデオを軸にした自主的勉強」の機運が高まっている兆候が見て取れます。

  • MOOC(Massively Open Onine Courses)と呼ばれるCoursera, Udacity, edXなどが出てきて1年ほどたちますが、それに付随した勉強会が雨後の筍のように出てきています。ある勉強会では「今までプログラマーだったけれどやめてビジネスとか起業を考えている。そのために今は毎日図書館でCourseraのビデオを見ながら勉強しているの」という参加者の女性もいました。
  • 小学生〜高校生用の教育用ビデオを多数公開しているKahnAcademy.アメリカでは彼らのビデオを予習材料として「講義は空き時間に自習するもので、授業は討論や演習の場」といちずける「反転授業」というスタイルが注目を浴びてきています。
  • 教育関係のミートアップに出た時、参加者の先生から「生徒にとってのサーチエンジンGoogle じゃなくてYoutube」といって、Benkyo Playerの字幕検索機能を「革新的だ」と評価してもらいました。

こういった需要に役立つサービスをこの3ヶ月間のうちに作り出せればなと思っています。といってもすでに6分の1が終了してしまいましたが。まあやみくもに自分にプレッシャーをかけまくってもしょうがないし、今週は毎晩のように遅く帰ってきてあまり家族の時間も過ごすことができなかったので、週末はコッツウォルズに一泊旅行にいってきました。

Benkyo Diary (Week 1)

いよいよBGV(Bethnal Green Venture)での3ヶ月のプログラムが始まりました。

  • チーム発表会
  • Mentor Speed Dating
  • Workshop


チーム発表会

まず初日の11時くらいから軽いイントロダクションのあといきなり各チームのビジネスモデルについての発表がありました。
みんなの発表を聞いていると各チーム構成、ターゲットマーケット、そして進捗具合もまちまちなのがわかります。

大学の同級生で、前年の卒論のテーマとして取り組んでいるチームもあれば、「2ヶ月前に参加したハッカソンで知り合った」というチームもあったり「CTOはスタートアップマッチアップサイトで公募した」などまちまちです。ターゲットマーケットは教育、防災、医療、地域社会ぐらいに分かれていましたが、比較的に教育分野が多いかもしれません。

進捗状況としてはやはりみんなかなりのアーリーステージで、ユーザーがすでにたくさんいるのは1社、私のBenkyo PlayerのようなMVP (Minimum Viable Product)としてユーザーに使ってもらえる状態のものが2〜3社、残りはなんとなくプロトタイプがあるだけっぽかったです(実際にデモまでしたのは2〜3社のみだったのであんまり詳しくは分かりませんでしたが)。

あとプレゼン時のスライドを作り直した方がよいだろうと思って作り直したのが以下になります(画像をクリックするとslidedeckというスライドシェアサイトに飛びます)。

ちなみにスライド作成は@sayutampoさんに手伝ってもらいました。

Mentor Speed Dating


BGVには50人以上にもわたるメンターがいるのですが、水曜日にはその人たちと顔合わせをしました。一風変わった取り組みとしてはその顔合わせの仕方。各メンターが2〜3人ぐらいのグループを作り、それぞれのチームを15分ごとに回っていく方法をとっています。いままでBenkyo Playerについておりを見ては発表したりしていましたが、3時間で10回以上ぶっ続けで紹介しつづけるというのは初めてだったので勉強になりました。同じように説明しても人によって反応はまちまちなので、以下に聞き手に興味を持ってもらえるように話し方を微調整する必要があります。

Benkyo Playerは「勉強する」がテーマなので比較的だれにでも関係のある分野です。最初に「オンラインコースなにかとってますか?」と聞くと3〜4人の人が実際に今とっていると反応してくれたので、その人達にはそのまでテストユーザーになってもらえるようお願いしたりしました。 あととっていない人には「今どういったことを習ってみたいですか」「勉強することに踏み切れない理由は何でしょうか?」と逆に聞いてみたりしました。今勉強していない一番の理由としては「忙しい、時間がない」があげられるのですが、「そういった勉強する気をそぐための理由を一つ一つ解決するのがBenkyo Playerの使命です」といってみたりして、人との会話を通して自分のやりたいことがはっきりしてきたのが収穫です。

今回のSpeed Dating中の頻出質問は以下の通りでした。

  1. どうやってお金とるの?
  2. ライバルや既存のオンラインコースがBenkyo Playerのやっていることをコピーすることは可能?
  3. 既存のオンラインコースがBenkyo Playerがビデオやサブタイトルを使用させないようにすることは可能?

1に関しては生徒さんからのフリーミニアムモデルで金をとるか、コースのプロバイダーと交渉して各コースにインテグレートするための費用を徴収することが可能だと思っています。

2に関しては確かに可能ですが、自分たちの強み(ビデオとサブタイトルを利用したデータビジュアライゼーション)に集中することで付加価値の高いサービスを低コストで提供することが鍵になります。「自分たちでもその機能つけれるけれどBenkyo Playerのサービスを使った方がコストパフォーマンスが高いよね」といってもらえるようにするのが目標です。

3に関しては確かにその通りで、今はCoursera, Udacityといったビッグプレーヤーのビデオばかり対象としていますが、彼らのサブタイトルを簡単にBenkyo Playerに取り込めるかどうかがBenkyo Playerの死活問題に関わってきます。そこでもっと多様なオンラインコースを対象とすることでリスクを下げようとする必要があると思います。

あと興味深かった指摘として「オンラインのコースで勉強するっっていうこと自体が敷居が高い層がいる」ということです。
私がWeek 0で記入したBusiness Model CanvasのなかのCustomer Segmentation (顧客層)では「30代半ばの高学歴層」を対象としていました。このデータの根拠としてはCourseraの1コースであるComputational Investingの受講生を対象としたアンケートの結果に「35歳、高学歴白人男性」というのが典型的受講層として出ていたのでそれをもととしていました。

そういう人たちはすでにフルタイムの仕事を持っていて、スキルのブラッシュアップのためにコースを受講しています。
しかしながら子育てに追われていたママさん達の社会復帰のきっかけとしてオンラインコースを受講するという潜在層は多いと思うのでこれはBusiness Model Canvasを修正する必要がありそうです。

Workshop

木曜日は隔週でメンターによるワークショップがあります。今回のトピックは「Service Blueprint」。Blueprintは「青写真」「青図面」とかいわれるいわゆる設計図的なもののことをさします。
要点としては以下のようになります。

  • 普通車とかっていきなりパーツを組み立てるんじゃなくて設計図つくるよね。
  • そして設計するときもただ車の実装だけを考えるんじゃなくて、ユーザーの人が車を購入してから廃棄にいたるまでのトータルでの体験を考慮することが必要
  • ユーザーの一連の経験はAware, Join, First Use, Continue, Leaveに分かれている
  • Leaveは悪い意味にとらえがちだけれどそうでもない。例えば病院を退院する患者さんにとってLeaveは必須で、そこで今まで良いサービスを受けた患者さんが次の顧客を紹介してくれる
  • ユーザーと自社サービスとの接点はPeople, Information, Physicalに分かれる
  • ユーザ経験を横軸、接点を縦軸にとる表を作成し、各升目に必要な項目を記入していこう

30分ぐらいかけて出来上がったのが以下になります。



そしてその後各チームのBlueprintをみんなで見ていくことになります。けっこうのBlueprintは各チームの進捗状況をつぶさに反映していて、すでにユーザーがたくさんあるチームのものは表の各要素がびっしりと埋まっていました。逆に前半だけ詳しく書いてあって後半が真っ白の所とか、書いている要素が極端にすくないところがあったりします。

自分のチームのBlueprintをうめて気づいたのは以下の点です。

  • Benkyo PlayerはオンラインサービスだけれどAwareのステージは友達による口コミであったり、学校やユーザーグループなど物理的な方法が多い
  • Benkyo Playerにとって今もっとも重要なのはFirst Use.そこでユーザーに「使える」と思ってもらえないとわざわざBenkyo Playerで勉強せずとも既存のオンラインコースで勉強すればよいから。
  • Leaveのフェーズで既存のオンラインサービスは「コースを終了する」ことになるけれどBenkyo Playerはそこだけがメインではない。なぜなら生徒の多くはコースを終了して修了書をもらうよりも、自分に興味のある部分を「理解した」あるいは「もっと理解したい」と思ってもらう(=興味を高める)ことにあるから。なのでたとえばグーグルのサーチエンジン経由でBenkyo Player内のサブタイトルに行き着き、そのあと各オンラインコースに去っていってもらってもそれはそれで良い。
  • まとめ

本当に内容の濃い1週間で、ものすごい数の人にあってBenkyo Playerプロジェクトについて話をすることで、進むべき方向性がぼんやり見えてきた気がします。
まだたった1週間ですが、すでにコースの12分1が終わったと思うとぞっとします。そして今週はコードを1行も書いていないのでちょっと手がうずうずしてきました。
息切れしない程度に頑張っていきたいです。

Benkyo Diary (Week 0)

BGVのプログラムが始まるのは来週からですが、その準備段階としてやっておいたことを書いておきます。

  • Business Model Canvas
  • Cousera London Startup Engineeringのミートアップに参加
  • 引っ越しの準備
  • DNLEのインタビュー記事を書く
  • New Bamboo での最後の仕事を終える

Business Model Canvas

先週からUdacityの「How to build a startup」というオンラインコースを始めました。
これは'Startup Owners Manual'という本の作者で有名なSteve Blankが主催するコースです。


これの最初の方にBusiness Model Canvasというフレームワークが出てきます。

以下の9つの項目を記入するのですが、記入した段階ではあくまで Hypothesis(仮説)。これをFact(事実)にかえるために、実際に建物の外に出て(Get out of the building!!)、潜在顧客やパートナー、ライバルにも実際にあって話をしながら毎週のように中身を修正していくものです。

  • Value Proposition
  • Customer Relationship
  • Customer Segments
  • Channels
  • Key Activities
  • Key Resources
  • Key Partners
  • Cost Structure
  • Revenue Streams

ということでBenkyo PlayerのBusiness Model Canvasを作ってみました。


来週BGVのプログラムが始まったら他の参加チームの人たちと一緒に勉強会しようといっています。
Benkyo PlayerのテストケースとしつつBusiness Model Canvasどのように変化してくか楽しみです。

Cousera London Startup Engineeringのミートアップに参加

Benkyo Playerのターゲット層はMOOC(Massively Open Online Courses)を受講している人たちです。MOOCで一番有名なのはCourseraで、昨年サービスを開始してからたった1年間で270万人のユーザー数、提携大学も200以上を超えているという怪物オンラインコースです。

オンラインコースは通常一人で勉強するものですが、1人だと挫折しやすいのでみんなで一緒に勉強したいという需要が高く、勉強会ミートアップがMeetup.orgにたくさんあります。

実はロンドンはスタンフォード、ニューヨークについでMeetup.orgに参加しているCouseraミートアップの参加者が多い(600人ぐらい)町です。
なのでロンドンだけでも10以上の違うコースのミートアップがあるので私としては非常に潜在顧客リサーチがしやすい状態です。

Steve BlankのGet out of the buildingを実践するために早速ミートアップに参加してきたのでそのときの様子を箇条書きにします。

  • 受講コースは「Startup Engineering」。8週間のコースでスタートアップをするのに必要なビジネスの勉強と、アプリなどをつくるのに必要な技術的スキルを同時に学習できるコース
  • 参加者は8人。エンジニアが本職の人は3人、大学でITを先攻した人が2人、デザイナー1人、その他2人
  • 自分のスタートアップのアイデアがある人が3人いたので、その人たちが2分間のクイックピッチ、その後2分間のQ&A+フィードバック
  • ミートアップのあとはパブで雑談。

私がBenkyo Playerについてピッチをしたときは以下のような質問がありました。私の返答も載せときます。

  • それってCourseraの権利侵害じゃない? -> 今までコースインストラクターの先生2人にtwitter, facebook上で報告したところ「ありがとう」と感謝されたので大丈夫そう。でもそのうちCoursearの運営社に提携の話とかしたい
  • ビジネスモデルは? -> まだ確固としたものはないけどフリーミニアムとかコースプラットフォームへのインテグレーションとかを考えてます。
  • どうやってサブタイトルとったの -> コースからダウンロードしました。

Meetupの間は「あのサイト自分でつくったの?すごいね」といろいろほめてもらったんですが、パブでよくよく話を聞くとあんまり昨日を理解してなかったみたいでした。特にノートを撮る機能はサインインをしないとよくわからないのでほとんどの人が存在に気づいていませんでした。サイトを最初に訪れた人に一目で分かるなにかが必要ですね。
パブでの雑談中に「オンラインコースを勉強する上でどういうものがあったら良い?と聞いたところ、以下のような反応がありました」

  • Evernoteつかって聴講したコースのノートを取っているけれど、気になる部分のスクリーンショットを自分で撮ったりしているので、それを自動的にEvernoteに取り込んでくれるようなプラグインがあったら良い。
  • コースによってはわざわざビデオ見る必要ないのでオーディオだけを抜き取ったものとかあるとiphoneタブレットにインポートする時にファイルサイズがかさばらなくて良いかも
  • 複数のコースを聴講している時に宿題のデッドラインをトラッキングするのがめんどくさい。特にコースのほとんどがアメリカ時間を前提にしているので、自分のタイムゾーンに変換してくれるとなお良い。
  • コースはプラットフォームで見たり、デバイスで見たりするけれど、AmazonKindleみたいにデバイスを超えてどこまでみたかをトラッキングしてくれるものがあると良い。

あと、お勧めのサイトとかツールもいろいろ教えてもらいました。

引っ越しの準備。

引っ越しといっても特にものはなかったのですが現在の職場から使われていないモニターを2つゲットできたので昼休みに新しいオフィスに設置しにいきました。
現在はラップトップスタンドとかキーボードの備品を交渉中

DNLEのインタビュー記事を書く
去年Benkyo Playerのアイデアを考え始めた時に スタンフォード大学ベンチャー系の授業に特化したVenture LabというMOOCプラットフォームにDesining New Learning Environmentというまさに私がやろうとしていたことを学べる授業があったのでとっていました。そこからメールで「DNLEのその後」のアンケートを募集していたので、自分のアイデアがSeed Fundに受かったと伝えたところ取材の依頼みたいなのがきたのでそれの返事とか書いときました。一応Benkyo Playerは既存のMOOCプラットフォームに付加価値をつけていくツールなので、こういうところとは連絡を途絶えないようにして、将来提携とかできたら良いなと思っています。

New Bamboo での最後の仕事を終える
退社&起業しますで述べた以下の目標は達成しました。

  • New Bambooサッカーチームの試合に勝利する!!
  • 現在キープしているBamboo卓球ランキング1位の座を死守する

サッカー(5人制のフットサルですが)の方は結構相手が弱かったので8-1で勝利しました。私は通常センターバックで「一人カテナチオ」体制でゴールキーパーのサムと守備を形成しています。今回は前半で5-0だったので最後に私に花を持たせようと前線にへばりついていたら逆に守備ががたがたになって1失点したあげく、私はゴールを割れなかったの心残りです。

卓球の方ですが、火曜日に一度私の宿敵であるマークに負けて2位に転落してしまいました。しかしながら彼は水〜金の間は休暇で会社に来ていなかったのでその間に1位に返り咲きました。

最終日は会社の同僚がなんとか私を1位の座から引き摺り落そうと次から次へと挑戦してきたので、数えていたら最終的に11人と対戦してました。ほとんど仕事しなくてごめんなさい。

ソーシャルベンチャーファンドから投資を受けるまで

前回さらっと「投資プログラム(Seed Acceleration programとか呼ばれたり)に受かりました」と書きましたがもうちょっと詳しく書いておきます。

  1. シードファンドとは
  2. ソーシャルベンチャーファンドとは
  3. 3ヶ月間何をする予定か

1.シードファンドとは

シード(Seed, 種)の文字通り、主に会社設立前のビジネスアイデア(あるいはプロトタイプ)を元に投資するプログラムです。
走りとしてはHeroku, DropBox, Redit, AirBandBなどを輩出したYCombinatorが有名で、だいたい6~12%ぐらいの株と引き換えに100〜200万円の投資、メンタリングやオフィススペース、投資家とのネットワークなどを提供してくれます。

私が前回起業にチャレンジした2007年はシードファンドといえばYCombinatorぐらいしかなく、ようやくロンドンでもSeed Campという似たようなプログラムが出来上がったところでした(そこに受けて落ちたんですが)。

今は5年前とは様変わりし、投資プログラムは雨後の筍のようにあります。


各投資プログラムもそれぞれ差異化をアピールしようと懸命なんですがだいたいこういったカテゴリーがあります。

  • 都心(シリコンバレー、NY, Londonなど)にあって、地元のネットワークをうりにしているもの
  • 様々な地域にプログラムが点在しておりグローバルネットワークを売りにしているもの
  • ちょっと田舎にあって、「生活費が安いので少ない投資額で長く活動可能」をうりにしているもの
  • 「教育」「ファイナンス」などテーマをしぼっているもの

私がリサーチしたときのリストがGoogle Docにあるので、ひょっとしたら他の人の役に立つかもしれないのでシェアしておきます

申し込み方法は至って簡単で、ながながとしたビジネスプランの文書は必要なく、色々な質問が書いてあるフォームに記入するだけです。
いわゆる就活のオンライン申し込みみたいなものでしょうか。 そんな詳しい履歴書が必要な訳ではなく質問は以下のようなのが多いです。しかも1項目120ワード以内とか

  • What is your company going to make?
  • Why is your solution different from others?
  • How do you make money?
  • Tell us about something cool/proud of you have built in the past.


YCombinatorのフォームの全文はここにあります。

就活フォームとの違いですがチームの紹介をビデオにとってYoutubeに載せてとかあります。


ただ20項目ぐらいの申し込みを複数のプログラムに応募するのは結構骨が折れるのですが、
プログラムに一括して応募もできるhttp://f6s.comみたいなサイトもいくつかあります(質問項目がまったく同じな訳ではありませんが、自身やチームについての情報などはチームプロファイルがそのまま提出されるのでちょっと便利です。)。

だいたい応募して2〜3週間ぐらいで、次に進むときは面接の招待がきます。海外のプログラムではSkypeでいいよと言ってくれるところもあるし、直接いかなければいけないところもあります。

私は2つほどのプログラムの面接を受けたのですが、フォーマットはどちらも似ていて20分ぐらいの面接の中、自分たちのピッチを5分ぐらいした後、残りはQ&Aでした。
面接官によってけっこう圧迫面接みたいなことをしてくる人もいたのですが、その人はあとで個別に「こういった点をもっと良くした方がよいよ」とアドバイスとかくれたのが親切でした。
やはりいろいろ聞いてくる人は興味があるから聞いてくるんだと解釈して前向きに受け取ったほうが良いですね。

私が受かったプログラムの面接は2度目の面接だったので、1度目の反省点からいろいろ修正することができたし、なにより面接官の人が私が以前カンファレンスかなんかで話していたのを聞いていたらしく、ラッキーでした。その人も自分でユーザーグループをオーガナイズしたりしているのでいろいろ共通点もあったのが良かったのではないでしょうか。


2.ソーシャルベンチャーファンドとは

で私が投資を受けることになったBethanal Green Venturesは「ソーシャルベンチャー」に的をしぼった投資プログラムです。

彼らの「What we're looking for」のページには以下の3項目があげられています。

  • The health and wellbeing of an ageing population(健康や国の高齢化問題)
  • The educational attainment and employability of children and young people(教育や若年者の雇用問題)
  • The social and environmental sustainability of communities(社会問題や環境問題)

彼らのベンチャーファンドそのものへの投資家はNesta(英国科学技術芸術基金)、Cabinet Office(英国内閣府)、Nominet Trust (.ukなどのドメインを管理している団体)など国がらみの機関がおおいようです(FAQページ参照)。

このプログラムの説明会にいったときは「5年間で年2回、1回に10社に投資することで100社の会社をつくる」みたいなことを言っていました。

The Big Idea ページの最後の2節が良いこと書いてあるので訳しておきます。

If we get it right, in five years time we will have helped create a group of hundreds of founders – all working on solving social problems. Some of them will have built huge new businesses and BGV will have seen the upside of that through our stakes in them becoming valuable. Many will have failed once and will be trying again. Others will be putting to use the entrepreneurial approach they learned through BGV in larger organisations.

We hope BGV will have an impact even wider than the people it helps directly. It will be an inspiration to others to build social ventures that will go on to help millions of people. If we succeed people who experience a social problem, won’t wait for government, big business or a charity to solve the problem for them, they’ll have the confidence and role models to start doing something about it themselves.

もしうまくいけば、今後5年以で社会問題にとりくむための何百人にもおよぶ創業者を作り上げることに寄与します。そのうちのいくつかは巨大なニュービジネスを作り上げ、投資家としてBGVは恩恵をこうむることになるでしょう。 そのうちの多くは一度は失敗して再度挑戦するかもしません。他の人はBGVプログラムを通じて得た起業家的なアプローチをもっと大きな組織で活用していくことになるでしょう。

私たちはBGVが直接サポートした人だけでなくもっと広範囲にわたるインパクトを持つことを期待しています。何百万人を助けることになるソーシャルベンチャーを作ろうと他の人たちのインスピレーションにもなるでしょう。もし私たちの試みが成功すれば、人々は大きな社会的な問題を政府や大企業やチャリティが解決するのに頼り切るのではなく、自分たちで何かをしようとするための自信とロールモデルを手に入れることになるのです。


3.3ヶ月間何をする予定か

で、投資プログラムにうかったってそれがゴールではなく、あくまでスタートポイントです。

The Program のページに詳しい中身があるのですが以下がメインになります。

  • 週1度、著名な起業家をゲストに招いて食事会(Founder Confidential)
  • オフィスアワー(海外の大学とかでよく使われる名称ですが、定期的な個人面談です)
  • ビジネスピッチの練習、会計などのサポート
  • 製品開発やPRなどのワークショップ

メンターのページを見るとTwitterの元リードデベロパーやgov.uk(政府のサイト。RubyGithubアジャイルなどを先進的に取り組んでいることで有名です)のプロダクトマネジャー、イギリスのソーシャルミュージックサイトで有名なlast.fmの元COOなどがいて話をきけるのが楽しみです。

そしてプログラムの最後には投資家を招いてのデモになります。
ここでうまくいけばもっと大口の投資が期待できたりする訳ですが、投資ってそんなに簡単に受けられるものではないと思います。別のプログラムの面接では「プログラム自体は3ヶ月だけれど、次のラウンドの投資を得るのに1〜3ヶ月はかかるだろうからシードマネーで6ヶ月はくらせる覚悟しといた方が良いよ」と脅されました。

日記とか書いている暇があればさっさとBenkyo Benkyo

退社&起業します。

5年間お世話になったNew Bambooを今月末で退社し、来月からは自分の会社で働くことになりました。
この日記でも何度か取り上げたBenkyo Playerですが、おかげさまで投資プログラム(Seed Acceleration programとか呼ばれたり)に合格し、7月から3ヶ月間のプログラムに参加します。

そもそもこの日記を書き始めたのが2006年の5月
プログラミングコンペに参加しながら当時人気が出始めたRuby On Railsを勉強する経過報告をするために立ち上げました。
その時一緒にコンペに参加したイギリス人の友人と最初に起業しようと前の会社を飛び出したのが2007年の9月。
でもその時はビジネスアイデアもあいまいで、何度もアイデアをかえたあげく情熱も失せてしまい3ヶ月ぐらいでたち消えてしまいました。

金融業界に再就職しようとしたのですが、リーマンショックの直前ぐらい(たしかリーマンブラザーズが倒産する2〜3ヶ月前にあそこの就職試験うけました)だったので箸にも棒にも引っかからず。苦労したところを今の会社に拾ってもらって5年ほどたちます。

金融業界から小さなソフトウェアハウスへの転職だったので給料も半分近くに下がったし、以前の職場では周りが30代後半〜40代で常に「若手」だったのが New Bambooでは社長の一人が(当時)20才というとても若い会社で、いつも私が「最長老」でした(去年ようやく私より年上の人が入社しましたが)。

この5年間での自分の中での結果をまとめてみると以下になります。

  1. 自分のオープンソースライブラリを公開 (2008)
  2. 社内プロダクトの立ち上げに関わる (2010)
  3. @ITで記事の執筆(2010~)
  4. dRuby本の翻訳 (2010~2012)
  5. ハッカソン、ミートアップの企画 (2012~)

1. 自分のオープンソースライブラリを公開 (2008)

当時「MySQLより200倍速い」みたいなのをだれかがメーリングリストに投函していたのをきっかけにTokyo CabinetというKVS(Key Value Store)に興味を持ち、「dm-tokyo-cabinet-adapter」というデータベースアダプターを作ってみました。 このライブラリー自体は、作った直後にTokyo Cabinet自身が「table-database」というものを実装してしまいお役御免になってしまったのですが、いろいろな人からフィードバックをもらったり、それが縁で作者の平林さんの記事をこまめに英訳したりしていました。

あと当時は会社にもオープンソースのプロジェクトがあり、オープンソースを使うだけの側から作る側になったり、コミュニティとかとかかわるきっかけになりました。


2. 社内プロダクトの立ち上げに関わる (2010)

2009年にWebSocketをいじり始めたところから始まり、Scottish Ruby Conf日本Ruby会議でトークをしたり、@ITで「WebSocketで目指せ! リアルタイムWeb」という短い連載をさせてもらうことになりました。

こちらに来てからRailsを通してRubyを学んだ自分にとって今まで日本のRubyistコミュニティというのは雲の上の存在でした。それが一気に身近な、もっと気軽に参加できるコミュニティに感じられるようになったと思います。

3. @ITで記事の執筆(2010~)

上記のWebSocketに関わる短期連載が縁で「Railsで目指せ、情熱エンジニア」という連載も持たしていただきました。

正直途中から連載が滞ってしまって申し訳なかったのですが1年以上に渡る連載というのは大変だなと思いました。

4. dRuby本の翻訳 (2010~2012)

これも2010年に日本Ruby会議に参加したのをきっかけに角谷さん経由で紹介していただきました。
上記の連載以上に時間のかかる作業で1年近く費やしましたが、ただ英訳するだけでなく、原作者の咳さんと一緒になって新しい章の内容などを考えることもできたし、咳さんのような日本を代表するRubyistにわからない箇所を丁寧に解説していただいたあげく、Rubyistなら一度は行ってみるべきRuby Confで一緒にトークまでさせていただいたのは本当に良い経験になりました。

5. ハッカソン、ミートアップの企画 (2012~)

WebSocketで色々遊んでいた頃に、ライブショーの結果をリアルタイムで可視化するプロトタイプを作ったことがあります。

ただそのころはJavaScriptとか全然初心者で、テキストデータをリアルタイムで垂れ流していただけでした。そのころから「データビジュアライゼーション」なるものに興味をもち、単発でちょこちょこ作品をつくったりしていました。

そこで「オリンピックをネタにデータビジュアライゼーションをしよう」という軽いのりから始まり、ハッカソンを始めて企画しました。 会場の手配からスポンサー集め、PR活動など初めてづくしでしたが非常に楽しかったです(ハッカソンや自分のつくったデータビジュアライゼーションをイギリスの新聞社のサイトでとりあげてもらったりもしました)。ただハッカソンの企画に忙しくて自分であまりハックできなかったのが心残りでその後もハッカソンにいろいろ参加するようになってBenkyo Playerを始めることにつながりました。

あと、ハッカソンの時に使い始めたd3.jsが好きになってロンドンでのミートアップを定期的に主催することになりました。このことでコミュニティに参加するだけでなく、自分が主体となってなにかを始めるというきっかけにもなりました。まだまだ小さなコミュニティですが、気長につづけていければと思います。

自分は常々飽きっぽいと思っていたのですが、こうしてみると一つのイベントが他のイベントを呼び起こしているような気がします。まさにSteve Jobsが言っている"Connecting the dots"

Again, you can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something ― your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.

もう一度いうけど、前もって点をつなぐことはできないんだ。点ってものはあとになってようやくつながっていたっていうことがわかるもんなんだ。だから点っていうのはいつかつながるって信じるしかないんだよ。直感、運命、人生、カルマ、なんとでも呼べばいいさ。この自分の信念を信じる方法で僕は失望したことはないし、このことが僕の人生を特別なものにしてくれ続けていたんだ。

http://benkyoplayer.com/videos/790, http://www.youtube.com/watch?v=UF8uR6Z6KLc, でも見ることが出来ます(私のChromeではなぜかビデオをあけようとするとChromeが死んでしまいますが、Firefox,SafariだとOKっぽいです)


これからの3〜6ヶ月間はこの5年間に学んだことを実行に移す場として頑張っていきたいと思います。

今年中の目標は以下のようになっています。

  • 明日:New Bambooサッカーチームの試合に勝利する!!
  • 今週中:現在キープしているBamboo卓球ランキング1位の座を死守する(といいつつ原稿を書いている途中に2位に陥落!! 今週中に1位返り咲きが目標)
  • 7月: コーディングを始める前にたくさんの人にあって「どういった問題を解決しようとするか」「どういったプロダクトだったらお金を払ってでも使ってもらえるか」をさぐる。
  • 9月: 3ヶ月の投資プログラムが終わるので、それまでに人様にお見せできるものを作り上げる
  • 11月: 「RuPy」に登壇予定なので、それまでに興味深いd3.jsの事例をつくりあげる。
  • 12月: 多分年末に日本に一時帰国するので、その頃までには事業の継続可能な形(更なる投資だったり、なんらかの収益だったり)に持っていきたい。短期のフリーランスで食い扶持をしのいだりはする覚悟ですが、あきらめて他の会社に就職する自体は避けたいです。

以上です。

またDrawing Courseの時みたいに進捗状況をちょくちょく更新できれば良いなと思っています(時間があれば)。

2013年1~3月の結果と目標

2013年1~3月の結果と目標


結果

昨年の秋にハッカソンで作ったBenkyo Playerは一つのビデオのみを対象としたプロトタイプでした(使ったのはhtml, javascript, cssのみ)。そこで冬休みを利用して、プロトタイプをRuby On Railsに移植して、自分が見たいビデオのサブタイトルを検索できるようにしました。現在はデータ解析やNatural Language Processingなど自分が興味あるコースのビデオをアップしてあります。

ただ残念なことに年初から3〜5つほどコースをとっているのですが、今のところ全てのコースで4週目で脱落してしまっています。そもそも私は数学の基礎があまりない人間なので、数式が出てくるととたんに分からない度が格段にあがるうえ、4週目にもなるとわからないビデオを見続けるのが苦痛になってきます。そういうころに他のコースが始まりだすと「やっぱりこっちにしよう」と移り機になってしまうパターンばかりです。Courseraのコースって宿題に期限があるのでなんとかペース通りにしようと思うのですが、一度期限を破ってしまうとそこでギブアップしてしまいがちなのが困りものです。

これまた冬休みを利用してつくったd3.jsのチュートリアルビデオ。Hans Roslingという学者さんがいるのですが"Gap Minder"という世界各国のさまざまなデータを時系列的にアニメーションするサイトがあります。
それのd3.js版の作り方を8回にわたるビデオとして作り上げ、またそれについてd3.js meetup 3で発表しました。詳しいレファレンスについては会社のブログに載せています。

  • The Oedo Ruby Kaigi #3で発表。

もともとは昨年のRubyConfの際に@kakutaniさんから「drubyのクラッシュコースとかどう?」と打診されていたのですが、日本には@m_sekiさんという本家本元がいるので、私が話すことはあまりないと思い、「地域RUby ユーザーグループの生活発表会」という会議の趣旨にあうべく、これまたいちRuby User GroupであるLRUG(London Ruby User Group)から来た私の日常生活について話すことになりました。
テクニカルトークでも、エモーショナルトークでもない「日記トーク」というあらたなジャンルをうち立てた気もしますが、「ふーん、あっそうなの」で終わってしまわないよう、最後に少しみなさんの日常生活

  • Drawing Course 

年初から3ヶ月のドローイングコースに通っていたのですが、無事無欠勤(遅刻は1度しましたが)でコースを終了しました。めずらしくその間は週に一回のペースで日記も更新したりしていましたね。
今までのプログラミングとは全然違うことを習ったことは新鮮でしたが、プログラミングなどをする際にも利用できそうな考え方をいろいろ学んだような気がします。特に「Draw shapes, not objects」というのは忘れずにこころの片隅において置きたいです。

ちなみにこれは会社の同僚の似顔絵集です。プログラミングしている傍ら、おもむろにデッサンを始めてかなり奇妙な目で見られましたがご協力ありがとうございました。

https://lh6.googleusercontent.com/-FWAWJ1MmmMI/UW0GrowhEHI/AAAAAAAADEM/bl0SkXttHoQ/s649/bambinos.png

  • Bacon

"Things Developers love"というキャッチフレーズのもと、テクノロジーに限らずいろいろなトピックについての話が聞けるカンファレンスです。キーノートはRubyRails両方のコミッターとしても有名な@tenderloveさんが、自家製ベーコンやサラミの作り方を紹介するとともに、いかにしてこまめに計測しながら改善していくかについて語ってくれました。それ以外にも手品をする人、囲碁の紹介をする人、数学のInfinityについて30分間話しまくって聴衆を置いてけぼりにしていく人など様々でした。

私はもともと「Data Visualisation As an Interface」というタイトルで話すつもりだったのですが、直前でこころがわりして、「Extreme Data Visualisation with d3.js」というタイトルで話すことにしました。私が去年ハッカソンを企画したところからBenkyo Playerにつながるまでの話と、最近まで通っていた学校の話と、d3.js のイントロを混ぜ合わせたごった煮トークになってしまいましたが、いろいろと好意的なフィードバックももらえたので良かったかなと思います。

目標

これはudacityというオンラインコースなのですが、自分のペースで進めることが出来る上、クイズなどがしつこいぐらいになんども出てきてどっちかと言えば自分向きかもしれません。短所としてはオフラインで単独でビデオを見るのはあまり訳にたたないので、会社の通勤時間中に出来ないことですが、すでにコースの半分は終わったのでなんとか終了させてから次に進みたいです。

  • ロンドンの夏の町並みを描く

今までは室内で人物や物ばかり描いていましたが、これからロンドンもようやく春に突入しそうなので外の風景も描いていこうかなと思っています(本当は屋外でスケッチをするコースに申し込もうかと思っていたのですが、安いコースではないので連続でコースをとることは断念しました)。

  • Benkyo Playerのリデザイン

正月にRails版にしてからは特に手を加えていなかったのですが、いろいろなコースを受けるのに使用した経験を元にもっと使いやすいデザインにリニューアルできれば良いかなと思っています。

  • 体重を元にもどす

3月に日本と韓国に言っている間に2キロ太ってしまったので、次の3ヶ月でなんとか1月の状態にまで戻したいです。

Drawing Skills Work Shop at Central Saint Martins (week 10)

演習

いよいよ今日で10週間に渡るクラスの最後です。

モデルは前回と同じ女性の方で、最初にまた2分x3ポーズ、5分x1ポーズをしたあと、椅子の周りに違うポーズを2分x6ポーズ。
そして45分かけて1ポーズかきあげました。

前回はハッチングを一番最後まで残していたのを批判されたので、今回は早い時期からハッチングを加えていきました。逆に手や足の指まで描いている時間はなかったので、そういった細部はかなり省略しました。 「右足の位置がおかしい」と描いている最中に指摘されたのでそこを1回ほど描き直してからは、特に太ももや足、肩周りの部分のハッチングに時間を費やしました。

結果がこれです。

https://lh4.googleusercontent.com/-TLWqbEvqOhQ/UUCw2LHJzWI/AAAAAAAADBE/RC19WO4z8Iw/s611/IMG_1186.jpg

前回は1時間半かけて描いたので、半分の時間だと描き足りない場所があったりしますが、前回のものより体のラインがしなやかになったような気がしませんか?
前回は体の枠線を均一の太さに描いたので、なにか人形のような固さがあるのですが、今回は体の左側のラインを濃く、右側のラインを薄く描くことで陰影にメリハリをつけることが出来たのではないかと思います。胸の部分は逆にあまり時間をかけていなかったので、ちょっと不均一に見えますが。



品評会

授業の残りの1時間ほどは今までのコースで習ったことをみんなで話し合う時間でした。

各自がそれぞれ自分のベストとワーストの作品を持ってきました。これがみんなの作品です。


どれがベストでどれがワーストか分かるでしょうか? 人によって気に入った(気に入らない)理由がまちまちなのが面白かったです。
とくに一番右の人は抽象画をベスト、コラージュをワーストに持ってきたのが印象的でした。どちらも実際のオブジェとは異なったものを表現しているのですが、抽象画に関しては「現実の見た目から解き放つ表現手段ができてよかった」といいつつ、コラージュは「表現手段にものすごく制約がかかってやりずらかった」といっていました。

その左隣にある上下にお皿を描いた絵が私の作品です。下の作品はチャコールを初めて使った作品で、チャコールの使い方になれていなかった上、壷を一つずつ個別に描いていったので統一感がなかったと思います。周りにあるテーブルクロスはあとでとってつけたように見えますし。それに比べて上の作品は、テーブルクロスも含めた全体をひとつの形として、先生が口を酸っぱくしていっていた「個別のものを描こうとするのではなく、全体の形を描くように(Dont' try to draw objects, draw the entire shape)」を一番良く具現することが出来たのではないかと思います。あと先に画面を真っ黒に描いた後、消しゴムを使って光を掘り起こしていく作業が、日頃からみるもののみかたを逆転させる契機になったと思います。

https://lh4.googleusercontent.com/-3sD7vimBGrs/UUCw2Gqtk2I/AAAAAAAADBA/mUoIjB1dmCY/s640/IMG_1184.jpg

最後に先生への一般的な質問をする時間があり、「これからどういう練習をしていけば良いのでしょう」という私の質問に対し、先生が「とりあえず描き続けていくことが重要。私にとってドローイングは世界を見るための手段であり、描かないと周りを認識した気がしない」といっていたのが印象的でした。